生駒山系に連なる金剛・葛城山系の主峰『金剛山』から始めた山登り。その時々で気になる山へ、気の向くままに・・・

北アルプス 立山 【前編】 (2011.9.10-11)  

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立山 室堂ターミナルにて

天気、気候、景色、山、稜線、テン場の快適さ、水、かけ流し温泉、星・・・
テン泊登山に求める理想がまさに全部入りでした。


高山と言えば数年前に富士山を登ったとき、その異世界感と
日本一に登ったという達成感から感動したものである。
あれからしばらくブラックを経て、今年はさかんにアルプスに行く機会をいただいた。
アルプスの本の写真を眺めていても、実際に行ってみても、
日本百名山のピークを消化するために慌ただしく、
遠征してきているという開放感とちょっとした旅行気分は別として、
山そのものに感動を覚えるような出会いを感じるところまで行かなかった。
しかしながら、今回の立山は何もかもがパーフェクトで本当に感動的だった。
まさにこれこそが桃源郷ではないだろうか。
これに匹敵するような所があればぜひ紹介してほしい。

仕事を終えた金曜日の夜、前日になって準備したばっかりで
途中で足らない食材をスーパーやSAで買い足しながらの移動。
少々仕事疲れが残っていて運転していて眠い。
しかしながら、中央道がアクセスのアルプス行きに比べ、
今回の北陸道は道も空いていてスムーズで距離的にも近く、所要時間も短い。
立山ICを下りてからも真夜中なのでスイスイで約20分ほどで目的地に到着。
午前3時半に立山駅前の大きな無料駐車場に停めて仮眠を取る。
駐車場は駐車車両が多いものの空きスペースは十分あった。
5時に起きてまだ寝ぼけたまどろみの中、買っておいたもので朝食を済ませる。
6時前になって重いザックを担いですぐそばの立山駅へ。
立山駅は鉄道の終点でありながらケーブルカーの発着点でもある。
すでに待ち行列ができており、始発の6時40分の乗車分には間に合わなかったが、
10分間隔で運行されているので6時50分に乗れた。
乗車券はケーブル+バスがセットで往復4,150円の切符にはケーブル乗車時刻が刻印されている。
立山駅からケーブル山上駅の美女平に着くとすぐにバスの待ち行列に並ぶ。
10kgを越える荷物なので300円を支払ってバスに乗る直前に荷物を預ける。
そうこうしているうちにバスは満員となって補助椅子になってしまった。
美女平から約50分で立山ホテルのある室堂へ。
補助椅子なので景色もよく見えず撮影もできないので仮眠をとる。
室堂が近づいてきてようやく目を覚ますと広大なパノラマが広がっていて
高原バスに乗っていることを実感。
登山ではなく、観光旅行に来たみたいな気分。
室堂ホテルはそのままバスの終着駅になってたり、トロリーバスに乗り継いで
黒部ダムのほうへアクセスするための、いわゆるハブ拠点になっている。
とりあえず外へ出たいのにどこから出れば良いのか一瞬戸惑う。
階段を2階分上ってようやく外へ。
涼しい!そして抜群の天気!目の前に絶景が広がる。
早く歩き出したいというはやる気持ちを抑え、軽く食べ物を口にしたり、
すぐそばの「『立山玉殿の湧水」という水場で水を汲んだりして、いちおう高度順応しているつもり。
水場の水はとても冷たくておいしい。
室堂はすでに標高2,450mもあるのだ。
「立山」という山は無い。日本百名山の「雄山」を中心とした一帯が立山なのだ。
8時32分にスタート。
目指すはもちろん「雄山」である。
久しぶりの高山であることと、ザックが20kgを越える重量であることから
のっけからしんどくて一歩一歩ゆっくりと歩き始める。
軽装の登山者にはどんどん抜かれる。
一ノ越山荘のある「一ノ越」が直ぐそばにあるがなかなか近づいてこない。
遠近法の目の錯覚なのか、近いように見えて実際はかなり遠い。
とにかく天気が抜群で日差しが暑い。
日焼け対策は完璧にしたつもりが手首だけが真っ赤に日焼けしてしまった。
9時42分、スタートしてから一時間10分で一ノ越に到着。
一ノ越はいわゆるコルのような所でそこかの眺めはすばらしく、遠くは笠ヶ岳や槍ヶ岳まで見渡せた。
ここまでけっこうぜーぜーはーはーだったが、しばらく休憩しておちついたので
今度は「雄山」山頂を目指して岩場の急登を休み休み登る。
人が誤って落とす落石には細心の注意を払うべきステージ。ただし危険な難所ではない。
もう少しで山頂という手前で菓子類を食べる中休憩。
一ノ越と雄山山頂までの中腹でどれくらい休憩したかわからないが、
「雄山」に到着したのは11時15分であった。
立山は昔から信仰の山である。
山頂付近には雄山神社の社務所があり、ビールやペットボトル飲料、カップラーメンまでもが
ほぼすべて500円均一で売られている。
その先の岩の上のピークには神殿があり、祈祷をしてもらっている人がたくさん見受けられた。
社務所前で腰を降ろして昼食を摂る。
お尻が痛くなるようなところであったが、サーマレストのZライトをさっそく使用するとじつに快適。
昼食の後、大汝山に向けて移動開始。小さなアップダウンの岩場。
雄山でピストンする人が圧倒的多数なのか、大汝山のほうに来る人はまばらである。
大汝山の小さなピークがなぜか人気なのか5,6人がじっと陣取っていたのであきらめ、
そのそばから黒四ダムを見下ろした。
大汝山を過ぎたあたりから激下り。
真砂岳への稜線が実に美しい。
それにしてもザックが重い。。
この時点で時間的にも体力的にもとても別山周りでの縦走する余裕が無くなったので、
エスケープして「大走り」から雷鳥沢ヒュッテへと下山することにした。
内蔵助カールがとても美しく、少しだが雪渓が残っている。
大走りで下山すると決めたことで少し気が楽になり、2,860mをトラバースする道を通らず、
2,860mのピークに何か看板なりがあるかもしれないという思いから登ってみたが何も無し。
さらには大走りへの取り付きがわからなくなってしまって適当に下りてみて少々苦労してルートに合流。
大走りは富士山の砂走りみたいにフカフカの砂地の上を無重力の月面を歩くようにサクサクと
ものすごい速さで下山できるのかとおもいきや、ガレガレのガレ場で疲れも手伝って、
さすがにもういっぱいいっぱいで、ガレ場下りはもうウンザリ。
金剛山のふつうの土道を歩きたいなぁと心底思った。
そんなこんなで泣きたくなるほど疲れてようやく雷鳥沢キャンプ場に到着。
キャンプ場の一部のスペースで、アウトドアフェスティバルというイベントをやっていて、
有名ブランドのテントの設営展示やら秋冬新作の展示がされていたが眺めるゆとりもない。
キャンプ場受付小屋で手続きと説明を済ませ、テン場でザックを下ろすとホッとした。
小屋のトイレはとても美しく、水が絶えず流されている。
炊事場もあれば水も汲み放題でとても冷たい。
さらには歩いて5分くらいのところに、源泉かけ流しのある雷鳥沢ヒュッテやロッジ立山連峰がある。
テントを設営しておいて雷鳥沢ヒュッテに温泉に入りに行く。
シャンプーや石鹸などもあって湯船も広くて大満足。
外湯の源泉かけ流し湯はグレー色したお湯で、湧き水で薄めないと熱くて入れない。
湯もみをして入浴。源泉の温泉は皮膚を浸透し、カラダにさし込むような強烈な泉質は、
和歌山の湯の峰温泉のつぼ湯を彷彿させる。
湯から上がると疲れが一瞬で抜けてしまってスッキリ爽やか。
雷鳥沢ヒュッテでは湯上りに生ビールを飲んで、500ml缶のビール(500円)を買ってキャンプ場に戻る。
日没まであと一時間半くらい。
調理と食事を楽しみながら、ザ・チェアにカラダを預け、大絶景を眺めながら夜空へとうつろっていく。
月が登ってきた。中秋の名月がもうすぐなので月明かりが眩しい。
沢に反射してキラキラと明るい。
そして星降る夜。
眠くなってきたので8時には就寝。

(つづく)

その他の画像は以下より。
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ココまで行ってきました。 ハイウェイは大阪から4時間少々と近い。

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ミズ色は一日目。ムラサキ色は二日目。

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立山駅

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立山駅にてケーブルカー。 荷物・資材置き部のあるめずらしい車両。

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美女平からバスで50分で室堂ターミナル。

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室堂ターミナルから出たところ。

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ここで水を2.5リットルを補給。これとは別でアクエリ1本。(結局2リットル余ってテン場まで足かせ)

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一ノ越山荘

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雄山に向けて (一ノ越山荘を見下ろす)

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小屋に見える雄山神社の社務所が目前に。

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室堂からこの道のりを登ってきた。こうやってみると長いなぁ。

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雄山山頂にて

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雄山山頂にて

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神主さんがあんなところに。楽屋裏?

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黒四ダム

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大汝休憩所

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※クリックで拡大可

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大走りへのトラバースルートの分岐点

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大走りにて

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雷鳥沢キャンプ場が前方に見える。

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雷鳥沢キャンプ場にて。

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Check [ 2011/09/12 22:12 ] アルプス | TB(0) |   コメント(10)
単独ですか?
ゆったり、まったり、
そして雄大な風景の中を歩かれたんですね・・
単独山行なら、感動は倍になりますね・・
[ 2011/09/13 06:25 ] [ 編集 ]
おや、ソロでしたか
素晴らしい天候でしたね!翌日の行程が気になりますが
大走りを激下るよりも別山を踏んで剣御前から雷鳥沢へ下る
ほうが楽ちんだったかもしれませんね(笑
私、あのヒュッテの熱々なお湯が大好きなんですよ~
生ビアもお安いしね、なんて書いてたら行きたくなりました(笑
フェスの日だったら山ガールファッションショーやってませんでしたか?
[ 2011/09/13 11:45 ] [ 編集 ]
今度は立山でしたか!しかも単独で、素晴らしい天気に恵まれよかったですね。
[ 2011/09/13 17:21 ] [ 編集 ]
 今年の中秋の名月は、9月12日とのこと。
すばらしい「お月さま」ありがとうございます。
(最後の画像は、画像の流れで行けば、お月さまですよね。)
[ 2011/09/13 19:46 ] [ 編集 ]
この日、天気が良くてよかったですね^^前日の大雨はほんと参りましたよ・・・>< 笠と双六から見る立山きれかったです^^
[ 2011/09/13 20:27 ] [ 編集 ]
こんな遠方へは単独で行く経済的ゆとりはありません。
アクセスは複数人でした。
大昔に黒部ダムには観光で行ったことがありますが、
立山がこんなに美しいところだとは思いもしませんでした。
良かったです。
また一緒に行きましょう。
[ 2011/09/13 21:36 ] [ 編集 ]
別山のほうに廻ったほうが楽チンでしたか!
ただ時間が押していたので、日没までに食事を終えたかったので
やむなく大走りを下山しましたが、それでも予定より時間かかってしまいました。
ヒュッテのお湯は最高ですね。
あれこそ源泉ですね。
生ビールが飲めるとは思ってませんでした。
ファッションショーはやってなかったと思います。
フェスの時間帯には山に入ってましたし。
[ 2011/09/13 21:36 ] [ 編集 ]
ほんとうに良い天気に恵まれました。
kosiziさんも立山はもちろん、剱岳にも登ってらっしゃるんですからスゴイです。
日本百名山制覇なんて何年かかるかわかりません。
またいろいろお話を聞かせてください。
そしてkosiziさんが日本百名山の中でいちばん印象的だったというあの山に
ぜひとも来年くらいには行ってみたいです。
[ 2011/09/13 21:37 ] [ 編集 ]
はい、月の画像ですが手持ち撮影で手ぶれしてしまいました。
実際は輪郭もハッキリクッキリでした。
中秋の名月の昨日は月を確認しませんでしたが、
その前後の日には見事な明るい月でした。
ご覧になられましたか?
[ 2011/09/13 21:37 ] [ 編集 ]
同じタイミングで電信級さまと北アルプス入り。
ツイートでは楽しませていただきました。
ブログも拝見しました。
二日目以降は抜群の天気だったみたいでお互い堪能しましたね。
週末はまた武奈ヶ岳に遠征ですか。
3連休が2度もありますからね。
うらやましい限りです。
お気をつけて。
[ 2011/09/13 21:37 ] [ 編集 ]
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