少子高齢化が進む千早赤阪村。
財政難で苦戦を強いられている中で、「同じ名前」というところに目をつけた村長。
たしかに自分と同じナニカに親しみがわくというのは理解できる。
おなじ苗字でもそうだと思うし、持ち物でも趣味でも同じというだけで気になるしうれしくなるし。
こんなニュースがありました。
憧れの金剛山、日本で登ろう 千早赤阪村、韓国人観光客招致2011/06/14 産経新聞 大阪夕刊 10ページより引用 ■風評被害からの回復、起爆剤に
東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、海外からの観光客が激減するなか、
大阪府千早赤阪村が地元の金剛山(標高1125メートル)を、朝鮮半島にある同じ漢字名の
金剛山(クムガンサン)に憧れる韓国人観光客招致の目玉として、PRしていく方針を決めた。
村では外国人観光客を呼び戻すことが、日本経済や村を再生させる起爆剤になると期待している。
クムガンサンは朝鮮半島随一の景勝地で同半島のシンボル的存在だが、北朝鮮側にあるため、
韓国人は自由に登山できない。
村側が金剛山に韓国人観光客を呼び込もうと思い立ったきっかけは、
以前、松本昌親村長が同山の登山口近くで、韓国総領事館の関係者に出会ったことだった。
関係者は「クムガンサンは、韓国人ならば一度は訪れてみたい憧れの山だが、自由に登れない。
大阪府内に同じ名前の山があると聞いたので、ぜひ登ってみたいと思って初めて来た」と話したという。
松本村長は「同じ名前というだけでわざわざ足を運ぶとは。
鳥取の『伯耆(ほうき)富士』(大山)など、各地の名山に『富士』の名をつける日本人の富士山に対する思いと、
どこか似ているのかなと感じた」として、韓国人を村の観光客誘致のターゲットに選んだ。
金剛山は、修験道の開祖、役行者(えんのぎょうじゃ)が修行した山として知られ、
役行者が開いたとされる転法輪寺のほか、近くには千早城跡など楠木正成ゆかりの史跡がある。
標高975メートル地点までロープウエーで行くことができ、週末にはハイカーや釣り客でにぎわう。
奈良盆地や大阪平野を見渡せる絶景が売り。
関西国際空港から車で1時間ほどで来られるとあって、村では「バスツアーのコースに組みやすい」とみている。
震災後、原発事故による不安などから、外国人観光客の日本離れが続き、
日本政府観光局によると、4月の来日外国人客数は、前年同月比62・5%減の29万5800人となっている。
一方、同村は少子高齢化が進み、福祉予算が膨らむばかり。
近隣市との合併も不調で、府内唯一の村として自立の道を歩まざるを得ず、
財政再建のためにはわらにもすがりたい状態だ。
村は山の標識をハングル表記したものに作り替え、ハングルの冊子を用意して、
韓国の旅行会社と組んだツアーの開発に取り組み、少しでも観光収入をアップさせたい考えだ。
自由に登れる感じの場所ではないのですね。
なるほど。なかなかおもしろい取り組みですね。