この手のひらサイズ無線機で最大出力5W。50MHz帯,144MHz帯,430MHz帯に電波を発射できる。
ボタンだらけでケータイ電話よりはるかに複雑。山と遭難とアマチュア無線ケータイ電話の場合の金剛山頂で通じるキャリア。
・au(山頂に基地局あり、登山道でも大部分で通信可能)
・DoCoMo(昨日10月18日に基地局が新設されるまでは圏外,登山道でどれくらい通じるか不明)
・Softbank(山頂だと場所によってかろうじて通信可能)
・ウィルコム(不明)
・EMobile(不明)
ケータイ電話が山でどれくらい使えるかについては、
auが比較的関西のあちこちの山の山頂や登山道の一部で通じるとか、
または角度や感度によっては通じることもあると書いた。関東だとDoCoMoのほうが優位だというウワサも。
まぁこれも運良くつながったという場合がほとんどで、山には基本的に基地局は無いものだと思うべきだ。
よく人口カバー率が何パーセントという言い方で、各キャリア(ケータイ電話会社)が
エリアの広さをうたう表現として用いられるが、人口の無い山岳地帯はなおざりの場合が多いことだろう。
そんなわけで第二の通信手段であるアマチュア無線について考えてみた。
当時の従事者免許証はドットインパクトプリンタで印字したものをラミネートしたもの。
今のはどんなのかは知らない。 ※それにしても人相悪いなぁ。自分が免許を取ったのは20歳ぐらいの学生の頃。
もちろんケータイ電話なんて無い時代だったので、どこまで遠くまで飛ぶものなのかとか、
まったく知らない人とその時限りの会話や情報交換するのを試してみたことがある。
その他、もろもろの使い方をしていたが、やはりケータイ電話の登場とともにいつしか忘れ去っていた。
アマチュア無線には「従事者免許証(終身)」と「無線局免許状(5年更新)」が必要だ。
一般によく言うコールサインというものは電波を発射する権限があることを意味する
ユニーク(唯一)な識別信号である。
そして、免許があると出力10Wから認められる。
ケータイ電話の端末の出力が0.8W程度なので、その12.5倍の出力を出せる。
といっても、出力が全てではなく、アンテナの性能(利得)とその高さ、
つまりどれだけ遠くを見通せるかによって全く結果が違ってくる。
また周波数によっても飛び具合が違うし、レピーター局を介すれば直接通信できないような
遠方との通信も可能だ。
さらには近年はWiRES(ワイヤーズ)というインターネットを組み合わせた方法を使うと
日本中のどことでも音声・データ通信等々ができる。
さらにGPS機能を組み合わせると、移動ログをサーバ側で記憶しておいてくれたり、
相手が今どこにいるかを地図上に表示させたりできるAPRSなど説明するときりがないほど多岐にわたる。
さて、山に登るようになって、アマチュア無線機がどの程度役に立つのか確認するため、
久しぶりに無線局免許状(略して局免)を更新した。
昔のコールサインの再取得もできたが、ここは気分を変えて一新してみた。
ケータイ電話では通じないようなところでも、アマチュア無線なら通じることがあるかもしれない。
アマチュア無線には基地局は市街地にしか無いことが多く、山からそこまでは電波が飛ぶか微妙だが、
ケータイに比べて電波の出力が大きかったり、周波数が低いことからより遠くへ飛ぶこともある。
また、非常呼出周波数をワッチ(受信)しているアマチュア無線家も多いので
意外と役に立つかもしれない。
総務省から送られてくるこのステッカーを無線機それぞれに貼らなければならない。最近のハンディタイプのアマチュア無線機は広帯域受信機能やラジオなどの受信も可能なので、
山ラジオと2台それぞれ持たなくても済む。
アマチュア無線が関係する、こんな新聞記事があった。
滑落:新潟・八海山の登山道で、柏の女性不明 /千葉
2010/09/25 毎日新聞 23ページより引用 24日正午ごろ、新潟県南魚沼市の八海山(1778メートル)近くの登山道で、
柏市明原、会社員、●●●●●さん(47)が滑落して行方不明になったと、
一緒にいた仲間からアマチュア無線を通じて110番があった。
県警と消防などが地上とヘリコプターから捜索したが、濃霧のためいったん打ち切った。
25日朝から捜索を再開する。
南魚沼署によると、●●さんは男女5人とともに、23日朝から2泊3日の予定で入山。
八海山から中ノ岳(2085メートル)に向かう途中の標高1500メートル付近で
稜線(りょうせん)から約300メートル下に滑落したという。
登山者が多い山ならまだしも、人がほとんど入らないような山では必要性を感じるときがあります。
ぜひ免許を取りたいと思ってます。
ちなみに、北アルプスの稜線ではドコモが圧倒的に優位です。