山は思っている以上に危険がいっぱいだとは自分でも思っている。
たまたま運良くセーフ!ということが続いているだけかもしれない。
木の根っこで尻もちつくことも、もし打ち所が悪いと、もし尖ったナニカが突き刺さると、
など考えるといくらでも危険はある。
怖がりになって、石橋を叩いて渡るように気をつけていてちょうど良いくらいだ。
ちなみに以下の新聞記事の写真では「HOLUX m-241」というGPSデータロガーが写っていました。
大阪府山岳連盟理事長飛田典男さんに聞く――日帰り登山も「非日常」(趣味の技)2010/06/14 日本経済新聞 大阪夕刊 29ページより引用登山計画書作りでイメージトレーニング
現在地わかるGPSを相棒に
初心者は生駒山や金剛山で「慣らし運転」
ゆっくり自然を満喫しながら、頂を目指す。関西でもシニア世代を中心に山登りを楽しむ人が増えている。
都会の騒々しさを離れた登山で得られる壮快感は格別なものだ。
ただ、山で街中と同じように行動すると思わぬ事故につながりかねない。
シニア世代や初心者が楽しく山に登るには何に注意したらよいのか。
大阪府山岳連盟の飛田典男理事長に聞いた。
■ ■
「山を日常生活の延長線上とは考えないこと。危険があるということを忘れないで」と飛田理事長は強調する。
警察庁によると、2009年の山での遭難件数は1676件(前年比45件増)の2085人(同152人増)、
死者・行方不明者は317人(同36人増)を数えたという。
しかも、40歳以上が死者・行方不明者に占める割合はほぼ9割だ。
「簡単でいいから登山計画書を作ってほしい」と飛田理事長は勧める。
コースの所要時間はどれくらいか、危険な場所があるとすればどこか。
雨が降ったりしたときに避難する山小屋はあるのか……。
下調べをすることで、自分が登ろうとしている山のイメージがつかめるし、
実際にトラブルが起きた場合にも対処しやすくなる。
山に登る前には自分の健康状態をしっかり把握したい。
「もし、糖尿病や高血圧などの持病があれば医師と相談してほしい。
その上で、週に2回、それぞれ5キロ以上歩く習慣をつくってもらいたい」と飛田理事長。
さて、実際の山に登るとき、よくあるトラブルの一つが道に迷うことだろう。
そんなとき、地図だけでなく携帯用の全地球測位システム(GPS)があると心強い。
高性能なものは10万円を超す携帯用GPSだが、簡易型なら1万円前後ですむ。
道に迷っても現在地が分かればパニックにならず冷静に行動でき、重大な事故につながるリスクも減る。
高性能機器は使いこなせば便利だが、シニア世代は操作が複雑で分かりにくい面がある。
飛田理事長も「最初は簡易型で十分」という。
登山シーズンには多くの山で臨時のアンテナが設置され、携帯電話の通話が可能になる場所も多い。
無線端末があるのが望ましいものの、緊急時の連絡方法として携帯電話も欠かせない。
何事もなく頂上に近づいたら、もう一度気を引き締めよう。最初は気が張っていても、
知らず知らずのうちに疲れで集中力が鈍る。
「滑落や転倒などの事故はコースの4分の3以降に集中している」と飛田理事長は注意を促す。
山は天候が変わりやすいことも忘れてはならない。
ウインドブレーカーなど防水に優れた雨具は不可欠だ。
身に着ける下着類も雨にぬれたときのことを考えておきたい。
一般的な木綿製は確かに着心地がいいが、吸水性が高く、一度ぬれると簡単には乾かないのが欠点だ。
木綿の下着を着ていたとしても、着替えには保温性に優れた羊毛か、少なくとも化繊の下着を用意しておいた方がいい。
■ ■
また、梅雨から夏にかけて気を付けたいのが水分補給と紫外線対策だ。
飛田理事長は「5、6時間の日帰り登山として、水は1・5リットルは欲しい。日差しの強さで目が疲れるので、
サングラスなどで目を保護してほしい」という。
街中と違って、山に入れば気まぐれな自然に翻弄(ほんろう)されることもしばしば。
ただ、注意すべきことを守れば自然の雄大さを満喫できる。
「初心者はまず道がしっかりした生駒山や金剛山などで体を慣らし、
六甲山から有馬へ抜けるルートを登ってはどうでしょうか。
クリアしたら比良山地や近江山などがお薦めです」と飛田理事長。基本事項を忘れずに山登りを楽しみたいものだ。
(大阪・運動担当 馬場到)
とびた・のりお 1950年生まれ、茨城県日立市出身。
国立茨城工業高等専門学校を経て、71年に就職で関西へ。
北アルプスや欧州のモンブランなどによく登る。2008年、大阪府山岳連盟の理事長に就任。
【図・写真】簡易型でもGPSがあれば、道に迷ってもパニックになりにくい
※写真は引用いたしません。
今日はこんなニュースもありました。
「研修中の小5、不明に=道迷い引き返す途中―北海道・大雪山系」
登山を始めてこんな事は日常茶飯事ですが、大きな事故に繋がっていないのは「紙一重」かもしれませんね。
最近沢も含め、難ルートに挑む機会が増えて来ましたが、毎回々「今度こそは何か起こるのでは…」という気持ちになってきました。
私が常備している救急グッズですが、
絆創膏、包帯、消毒ガーゼ、冷湿布、外傷用軟膏、マキロン、虫さされ薬、ポイズンリムーバなどです。
最近山の会の勧めもあり山岳保険にも加入しました。
団体での事故は皆さんに迷惑をかけますので…。
これからもお互い安全に楽しい登山を続けたいですね。