【動画編】初めての綿向山でまさかのバリエーション、ディープな綿向山を堪能!【ルート】
御幸橋駐車場(8:20)-ヒミズ谷小屋-水無山北尾根コース-(難所エスケープ)-
関電道-(バリエーション)-(ガレエスケープ)-水無山南峰-水無山山頂-
(バリエーション併用破線ルート)-綿向山山頂(昼食)-(縦走)-竜王山-駐車場(17:30)昨年11月24日にいただいた滋賀の山人さんのコメントで、
ずっと気になっていた綿向山にようやく行くことができた。
山と人の関係も縁のもの。
まさにコメント通りの良い山だった。
天気図では琵琶湖周辺から三重県は曇りの予報であった。
先週末の予報もそうであったが、鈴鹿エリアはこの時期はだいたい曇マークである。
いつまでたっても行けないままになるので今回は突撃してみることにした。
名神を八日市ICで下りてからもここまでまけっこう遠かった。
直前までは鈴鹿スカイラインに通じる道なので過去にバイクで走り抜けたことがある。
近くには農業テーマパークのブルーメの丘がある。
御幸橋駐車場に着く前からどんよりと鉛色の空で雪がチラホラ降っている。
予報通りの空模様にがっかり。
南のほうは絶好の好天に恵まれているかと思うと残念だ。
駐車場にはすでに10台近くの車が止まっていた。
午前8時30分にスタートし、まずは川沿いを堰堤に向かって歩く。
綿向山は今回が初めてなのでなにもかもが新鮮で楽しみだ。
大きな堰堤脇を少し登ると舗装林道があって、それを左方向に詰めると
いきなりヒミズ谷避難小屋があった。
ここからコースが2つに別れるようだ。
どっちにしようかと迷っていると、後から追いついてきた人たちがみなさんが
綿向山表参道コースのほうに流れて行った。
表参道コースというくらいだから、金剛山で言うところの千早本道みたいに
メジャーなルートを連想してしまったので、水無山北尾根コースのほうへと進んだ。
うっすら積もっている雪を見ると踏跡が無いので今日は誰も歩いていないようだ。
つづらの植林帯を登って行くと残雪も多くなってきたのでチェーンスパイク装着。
さらにしばらくトラバース路を進むとワンミスつまづき転落必至な難所に出くわした。
掴みどころもないのに足の踏み場は狭く、固くなった残雪で谷に向いて斜めになっている。
もし足を滑らせると谷へ向かってどこまでも転がって行く。
詰んだ。
ヒミズ谷小屋まで戻って表参道コースで登り直そうかと思って地図を眺めると
このまま高巻き、いや巻かずにそのまま尾根を直登に上がれそうなので
時には四つん這いになりながら這い上がる。
途中、大きな岩を巻いたりでなんとか尾根にたどり着くと関電の鉄塔があって
保守用の踏み跡が続いていた。
やがて林道に出た。
林道を少し歩いたところで、あの難所で勧めなかった水無山北尾根コースの道が合流してきた。
あそこを命からがら切り抜けてきたとしてもこの林道に出るとは何とも皮肉。
山と高原地図ではこの林道を詰めて水無山を通らない北尾根を通って
綿向山山頂に続いてそうであったが、林道を歩くくらいなら表参道コースのほうが良い。
せっかくなので水無山山頂へ直登する尾根(バリエーションルート)を歩いてみることに。
馬酔木などに阻まれながらも踏み跡の無いバリエーションを楽しみながら高度を上げて行く。
このあたりから天気がまさかの好天へ。
雪景色、樹氷が美しい。もう冬は終わったと思っていただけにサプライズである。
深く積もった雪も固く締まっていてツボ足にならないのは快適である。
そんなこんなでけっこう時間がかかって、山と高原地図の破線ルートに合流。
水無山南峰に向かう破線である。
せっかくなので行ってみたらほどなくしてガレ場危険の看板。
覗いてみると、なるほど危険すぎて進みようが無い。
諦めて引き返す途中、巻けそうなところを発見したのでそこから行くことができた。
水無山南峰から眺める綿向山の山頂は、自分が立つところから100mほど高いだけなのに
雄大でそびえ立っているように見える。
そしてなによりも採石のためか大きくえぐれているところが強烈なインパクトである。
写真を撮ったところで引き返し、ピークらしかなぬ水無山山頂を通過して延々と下りに転じる。
約100mほど下って200mほど登り返すことになる。
北尾根ルートの登山道は雪に埋もれていてよくわからないので、
四つん這いだったり、山抜け箇所の生え際を注意深く登ったりとけっこうたいへんであった。
そんなこんなでようやく山頂到着は13時にもなっていた。
遮るもののない山頂からの眺めは最高で、遠くに尖った鎌ヶ岳、手前に美しい山容の雨乞山、
とにかくいろんな山が見える。
富士山と御在所岳は雨乞山の裏側になるので見えないようだ。
綿向山はこんなにもゴキゲンな山だったとは下調べ段階ではイメージできなかったなぁ。
特徴的な山頂ケルンは遭難碑かと思いきや、この中にタイムカプセルが入ってると書いてある。
太陽のエネルギーで暖かく、一時間半ほど山頂で過ごして14時30分。
表参道で下りるのはもったいないので竜王山のほうへと廻ってみることにした。
冬は危険なので冬道迂回路への案内が書かれていたが、危険なほどの積雪ではないので
縦走路へと踏み入れたら、これまた今までの感動を忘れても良いくらいの美しさ。
このまま雨乞岳のほうに縦走していきたいと思うほど山並みに惹かれた。
竜王山へは途中から激下りになっていて、滑ると転がって行きそうなほどなので
一旦は諦めて引き返しにかかりつつも気になって眺め回したら木々も多くて歩けそうなので
やっぱり縦走してみることにした。
難路と書かれていたが、これがなかなか楽しいコースであった。
アップダウンにいたぶられた縦走路の核心部は、途中2箇所ある高圧線の鉄塔だった。
鉄塔に付着した石のように固く重い雪の塊がミサイルのようにドスンドスン落ちてくるものだから
まともに当たると大怪我では済まない。
そこで考えた。
頭の上にカメラケースをクッションになるようにして、ザ・チェアを防災頭巾のようにかぶって通過。
今日いちばんの緊張ポイントだった。
山と高原地図の実線を見ると、竜王山からはまっすぐ高低差500mを激下りのように表現されている。
さぞかし膝が笑うほど強烈なのかと想像していたらぜんぜん違った。
最初はいきなりの階段で下りはじめたが、ほどなくフラットなところに出て、
あれよあれよとゆるやかなつづら折れであっという間に300m下って林道に着地。
残りの200mの高さはのんびりと林道歩きで駐車場へ。
綿向山を十二分に楽しいんだたっぷり歩きの充実した一日だった。
帰りはキャンプでも過去に何度か訪れたことのある甲賀の奥座敷大河原温泉かもしか荘へ。
昨年大リニューアルしたみたいで昨日今日オープンしたかのような新築の美しさ。
日帰り入浴500円という料金は良心的。
一般車用の進入路から土山SAに立ち寄ってたこ焼きとエビカツバーガーを食べ、
下道を走ること数キロ、
甲賀土山ICから新名神に乗って帰国の途へ。
その他の写真は以下より。

山と高原地図+GPS軌跡

歩行距離:12.7km 累積高低差:823m

スタートしてすぐの大堰堤 どんより曇り空 雪も舞う

ヒミズ谷小屋からは右の水無山北尾根コースへ

一瞬ひるむ

植林地帯のつづら折れを順調に

危険なトラバースに積雪があったので少し手前から尾根を目指して這い上がる

尾根に出ると送電線の大きな鉄塔

普通に関電道が通っていた

鉄塔は2つ連続する

苦労の甲斐無く林道に出た

林道を離れ、水無山方向へ

左下に林道のガードレール 遠くに展望

ほどなくコースから離脱してバリエーションへ

陽が差してきたら樹氷が美しい

自然の造形美




まばゆいばかりの銀世界

水無山南峰までのガレ場は巻いた

綿向山の山容

てっぺんをズームすると何かが見えた

さらにスーパーズームすると鳥居と祠?

水無山山頂はたんなる通過ピーク

綿向山に向かって激下り 固く締まった雪のお陰で快適

固い雪はツボ足にはならず、上に乗っかって歩けるので楽ちん

コルの部分 ここから登り返しとなる

北尾根ルートが合流してきたがトレースが確認できないほど踏み跡無く真っ白


おもいっきり山抜けしている 採石の跡か?!

ぎりぎり歩き禁止 転落要注意


登山道が完全に埋もれているので四つん這いでよじ登る 動物の足跡しか無い

大展望を眺めながらの激登り

下に見えるは水無山とその南峰


ようやく向こうに綿向山のピークが見えた

右手には雨乞岳、鎌ヶ岳などが一望できる

雨乞岳 いつか歩いてみたい







ケルンの中には2020年に取り出されるタイムカプセルがあるらしい タイムカプセル系は御在所岳山頂にもあった

左へ階段を降りると表参道 前方は竜王山への縦走コース






超ゴキゲンな細尾根歩き



ここを道なりにまっすぐ進むと雨乞岳への縦走となる 左へ折れると竜王山縦走の難路

まっすぐ進むと雨乞岳(前方奥)への縦走路

竜王山への難路へ 危険箇所は無かった

向こうにそびえる鉄塔から何やらガンガラガンゴン氷塊の落ちる音が聞こえる

アップダウンがつづいた縦走路も竜王山山頂からは下って終わり

時間がゆっくり流れるのどかな農村風景

後継者が居なくなったのか耕作放棄地だらけ

ほんとうに良い所だけに活かさないと惜しい
でもいよいよ最後なのかな~と思っています。
真っ白な稜線を行くのも爽快感が感じ取れますね。
水無山方面へ行く人って他にいないのではと思います(^^;
(行けるとは思いませんでした)