生駒山系に連なる金剛・葛城山系の主峰『金剛山』から始めた山登り。その時々で気になる山へ、気の向くままに・・・

パルスオキシメーター 

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パルスオキシメーター

パルスオキシメーター動脈血酸素飽和度測定装置

これ、山道具屋には売ってるのを見たことがないが、高所登山では活躍しているグッズである。
本来は医療や介護の現場で使うものである。
日本でふつうに購入しようとするととても買う気になれないほど高価であるが、
まだ円高だった昨年末頃に、米国から送料込みで3千円くらいで個人輸入してみたもの。
厚労省の認可を受けているかどうかの違いだけでおそろしく価格が高くなる。

何をする道具かというと、
血中(体内)の酸素濃度を見るためのもので、
正確には「動脈血酸素飽和度(SpO2)」を測ってSpO2値を表示させる道具
(心拍パルスも見れる)である。

いったいこれが山登りの何に使えるというのかというと、
高山病対策に使える、という事ぐらいである。(^^ゞ (それだけかよ~)
つまり、標高2500m以上の山登り向き。

日本登山医学会によると

 ・高度が上がるにつれて酸素が薄くなっていく。
 ・標高3000mの気圧は平地の2/3である。
 ・富士山山頂(標高3776m)での酸素濃度は平地の半分となる。
 ・カラダの血液中の動脈血酸素飽和度(SpO2)は高度を上げるに減り方は大きく顕著に低下する。
 ・動脈血酸素飽和度(SpO2)の低下の程度は高度を上げるスピードや体質によって個人差がある。
 ・高度順応(馴化)をするためには短時間で急激に高度を上げ過ぎないこと。


富士山は他の日本アルプスの3000m峰に比べて手軽で登りやすく、
山登りをやっていない人でも誰もが一度は登ったことがあったりする。
スタート地点の5合目(標高2000m)までは一気に車で上がれるが、
その5合目で一時間以上滞在してカラダを高度に馴化させてから
通常の山登りよりもゆっくりペースを意識しながら歩くようにと聞いた。
はじめて富士山に登ったときはこれらの事に心がけたので特に何の症状も出なかったが、
年齢によっては顕著に高山病の症状が現れることがあるらしい。
眠っているときは特に息が浅くなるので発症しやすいので
高高度に慣れない人は富士山の場合は8合目以上の山小屋で泊まるのが控えるのが望ましい。

■急性高山病とは■
 頭痛が最も多い症状であるが、それに加えて食欲不振や吐き気、虚脱、息切れ、めまいなど。
 重症化(肺水腫、脳浮腫)すると命にかかわる。
 富士山や北アルプスでも高校生などが亡くなるという例も多数起きている。

平地では健康な人はSpO2値が通常96~99%であるが、
何らかの要因でが90%を割ると酸素吸入要で、80%を下回ると生命の危険となる。
そんな健康な人は富士山頂で高度順応がうまくできていればSpO2値は90%前後くらい。
軽い高山病の低酸素症に起きる頭痛は90%以下になると発症するらしい。
幼い児童や50歳を超える人の中には85%程度まで低下することもあるとか。
意識して腹式呼吸をすることで回復を促進することも可能。

で、この装置の使い方はというと、
単四乾電池を2本を入れ、クリップのようになっているので指に挟むだけで電源が入って瞬時に結果が表示される。
また、心拍パルスがリアルタイムにヒストグラムのように動く。
スイッチ類など操作する必要も無ければモード切り替えも無く、指を抜くと電源が切れる。(≧∇≦)
押しボタンのようなものが写真に見えるが、
押すと単純に表示が上下反転して相手方に見やすいように切り替えができるだけ。(^^ゞ

梅雨が開けるといよいよ夏の高山へ富士山へと飛び出される方も多いかと思うが、
2500m以上の山に登る場合はこれがあると対策できるので無理なく登山ができるのではないかと思う。
ところでこれって一般的な医療や介護の現場ではどういうシーンでどうやって活用しているのだろう?!

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活用事例としてこんな新聞記事があった。

(氷河の頂へ マッキンリー遠征記:4)山頂目前、2人が断念
2006/09/20 朝日新聞 朝刊 27ページより引用

 6月11日は厳しい現実が待っていた。凍傷を負った三浦章隊員の耳は、包帯を外すと水ぶくれが破れていた。
キャンプに滞在する医者が宣告した。「低温や風でダメージを受ければ、感染症の危険が高まる。
これ以上登ってならない」
 5人の意見は割れた。「隊の仲間だ。一人が下山なら全員で下りるべきだ」。
一方で登頂への夢は断ち切れない。「感染しないと信じて登ろう」「下山とアタック組を分けてはどうか」。
結論は出なかった。
 翌日、三浦さんが「隊から別れる」と申し出た。
偶然にも単独行の日本人がおり、下山のパートナーになるという。全体を考えた判断だが、
山頂目前での撤退。悔しさは相当だと思う。夕方、2人の姿を見送った。
 代わりに私が登攀(とうはん)隊長に任命され、5200メートルのハイキャンプに移動した。
 14日朝、気温は零下10度。雪がちらつくが、各国の登山隊が山頂を目指して登り始めていた。
チャンスだ。だが村岡浩二隊員がひどい頭痛で、前夜から食べ物をとれていなかった。
持参した「パルスオキシメーター」という機器で、血中酸素濃度を指先で測った。
65%。平時は90%以上だ。高度障害が疑われた。
 やむなく彼はテントに残ることになった。この先は風、気温ともにさらに厳しい環境が予想される。
ダウンジャケットを着込み、午前11時20分、3人で頂上アタックに出発した。

Check [ 2013/06/05 22:13 ] 登山グッズ・本 | TB(0) |   コメント(6)
使い方や、なぜ必要なのかは理解できました。
ふんふん、、、ふむふむ、、、

グッズ好きなので最後まで読みました。金剛山では無駄ですね〜!でも、ものすごく欲しくなりました。
明日、セカイモンで探してみます(笑)

でも誰かが、このブログを見ていて記憶の片隅にあれば助かる命があるかもしれないですね。

少し強引にコメントしてみました(≧∇≦)
[ 2013/06/05 23:37 ] [ 編集 ]
ちょっと説明足らずだったと思っています。
どんな説明をしても興味を示す人がいなさそうなグッズだと思っていたのですが。(^^ゞ
金剛山ではまったく必要がありませんね、というか役に立ちませんね。。
強引なコメント、けっこうナイスですよ!
富士山や日本アルプスでも、特に10代という若い人が急性高山病で亡くなったりされてますので、急激に高度を上げないようにする指標になると思います。
こんなややこしいグッズにコメントいただきありがとうございます。(≧∇≦)

[ 2013/06/06 22:04 ] [ 編集 ]
タイムリーなお話をありがとうございます。
私は高山病になり易い体質みたいなので、今年の夏山に備えて体を高度順応させておきたくて、日帰りで立山の雄岳をブラブラしてきました。ちょうど3000mです
結果、どんどん酷くなる頭痛と吐き気で山に居れたのは6時間ぐらいでギブでした。朝からアンパン1個ちぎりちぎり食べただけでもう食べれない~r(^^;)
この状態で、酸素濃度を測ってみたかったです。85%程度まで低下してたのかなぁ?
今度それ貸して~ (→o←)
[ 2013/06/07 03:30 ] [ 編集 ]
去年、熱射病でヤバイと思いました。仕事でしたが、、、
若いからこそ過信して無理をしてしまいます。
でも数値で見れば抑制されると思います。自己管理できますね!

ぜひ無駄ですが、若い人には無駄な消費をして欲しいです!

無駄消費こそ経済を救う(^◇^)
[ 2013/06/08 01:20 ] [ 編集 ]
日帰りで立山行ってこられたなんてなんて贅沢な。。
ケーブルカーにバスまで乗らないといけないのによく日帰りできましたね。。
またみやげ話を聞かせてください。
私が立山に登ったときは重たいテント&食材も背負ったまんまで今から思うと登り返しがあっても雷鳥沢キャンプ場でデポすべきでした。
それでか標高かでしんどかった印象があります。
まだ私は梅雨明けまで3000m峰に行く予定がありませんのでお貸ししますよ。

[ 2013/06/08 10:17 ] [ 編集 ]
若いと無茶してしまいますよね。
今でこそ日焼け止めですが、若い頃は夏なのに色白がイヤでわざわざ焼いてましたからね。
その結果、シミが。。。
自己管理できるものは他にももっとあればいいのですが。
無駄遣い、散財帽子警報機とか。(^^ゞ
でも、若い人にはお金がどんどんまわって、いろんなものを買っては失敗して可能性を試せるような経済面でゆとりのある社会が望ましいですね。
そこに気付かれてるこばちゃんさんはさすがッス。

[ 2013/06/08 10:20 ] [ 編集 ]
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プロフィール
こんちくわ。
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と申します。
ほぼ毎週金剛山をメインで
登っています。
飽きっぽいのか色々やってきて
自転車→オフロードバイク→
大型バイク→登山へと変化し、
その間、
テニスやスキーにハマった数年間。
キャンプは今でも細々と。
今は山に全力で年中夢中
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