岩間噴泉塔に向けて ※左からキバラー、yossiさん、うっちぃさん、
ヨー君『今日の岩間噴泉塔』 ハイビジョン(HD)撮影 (5分16秒)
最新鋭の放射率可変型の放射温度計(触れずに温度が測れる)が大活躍。
100パーセント自然林の紅葉の中、
時間に追われない山歩き、湧き出る源泉に心身ともに癒された。国の天然記念物に指定されている岩間の噴泉塔。
温泉に含まれる成分が地上で固まり蓄積されたものが搭のようにそびえ立ち、
勢いよく熱湯を噴出するというもの。
過去に二度も行ったことがあるというヨー君が何度でも行きたいというくらい
お気に入りの場所ということでずっと気になっていた。
そしてついに今回案内してもらうこととなった。
山友に大人気の多才なヨー君とは
5月の蓬莱山(比良山系)以来。
ヨー君同様、今年穂高連峰の縦走を完成させたyossiさんとは
2月の三峰山(台高山系)以来。
今年になって金剛山回数登山を始めたうっちぃさんは
9月の金剛山以来である。
今回の最大の目的は、噴泉塔を見ること、温泉たまごを作ること、野天風呂に入ることである。
そこにまさかの紅葉まで付いてきた。
金曜日の深夜に大阪を出発。
北陸自動車道を「福井北」で降りてから下道を延々と。
大阪から5時間ほどかけて霊峰白山の麓で白山への登山口もある岩間温泉へ。
無料駐車場の近くには七年ぶりに営業を再開したという鄙びた良い雰囲気の山崎旅館がある。
泊まってみたい雰囲気満点。もちろん温泉は源泉ドバドバかけ流し。日帰り入浴もできる。
だいたい朝7時ぐらいになって出発。
とにかく今日一日はほとんど時計を気にすること無かったのだ。
今何時ごろやろ?さ~。まぁ何時でもええかぁ~、って感じ。
白山への登山道の「楽々新道」を尻目にゲートをくぐっての林道歩き。
遠くに白くなった山の上部が見える。
そして周りは紅葉の絶景である。
あいにくの曇り空であったがちょっと歩いてはシャッターを切ってとコースタイムが1時間のところを
何時間かけて歩いたか覚えていない。
どれだけあるいても同じような景色が続き、歩くに従ってくのでさらに良くなっていくので、
最初のほうに撮った写真はいらんかもなぁと口々に。
そんなこんなでようやく岩間休憩舎に着いた。
駐車場で出会った大きなザックの男性が休憩舎に居た。
会った時に今日は泊まると言っていたが、この男性こそが休憩舎の管理人の方であった。
毎週末に休憩舎に来ては野天風呂の清掃や登山者への鍋の振る舞いなどをボランティアでされてる。
とても気さくで良い方であった。
この男性を尋ねてくる常連さんも多いことが後でわかった。
ちなみに休憩舎にあった温度計を見てみたら気温は3℃であった。
休憩舎の近くに野天風呂がある。(更衣室はない)
上のほうから源泉を引いてきているチューブがあり野天風呂に入れている。
源泉のままでは熱いので水も引いてきており、バルブで水の量を調整して湯加減を変える。
それとは別に温泉たまご用にもチューブがあった。
最新鋭の放射温度計で温度を測ってみると64℃だった。
上のほうから非常に長いチューブを伝ってくる間に温度が下がっているのだろう。
ってことは源泉はもっと高温だと予想される。
さて、しばらく休憩した後、いよいよ山道を歩いて噴泉塔へと向かう。
谷あいに流れる川に向かって下る一方かと思いきやいきなりの登り。
その後も徐々に高度を上げて行く。
しっとりと濡れた落ち葉が綺麗だ。
どこを見渡しても自然林100パーセントであるからして、それらすべてが色づいているものだから
まさに秋真っ只中の紅葉を大満喫である。
関西ではなかなかこんな山は無い、必ず常緑樹の植林が目に付くものだ。
小さなアップダウンの後、下り基調に転じたかと思うと激下り。
それでも距離はわずかなので疲れることもなく河原近くまで降りてきた。
「地獄沢」の看板があったので少し登り返して行ってみる。
上の方からお湯の沢が流れてきている。
休憩舎の管理人さんが教えてくれた風呂らしき溜りがあった。
温度を測ってみると39℃とちょうど湯加減が良い感じだった。
河原へ降りてみるといきなり温泉が湧き出ているところがあった。
これがかつては噴泉だった跡だろう。
今ではお湯が湧き出るのみであるが、これがもし噴泉のままであったなら、
近づくことができなかっただろうから、これはこれで良い状態でもある。
このお湯を使って温泉たまごを作るのだ。
温度を測ってみると、湧き出る口のそばのお湯は約83℃。
流れでている足下のお湯は75℃ととても手を浸けれる温度ではない。
今回は湯煎するものをいろいろ持って来たので、このお湯を最大限に利用して
お昼をまったり過ごすことが楽しみである。
先に噴泉塔を見に行こうということで下流のほうに少し行ったところから先は
川をどうしても渡渉しなければならない。
最初からそのつもりだったので全員サンダルを持ってきた。
登山靴に靴下を脱いでパンツを膝上までめくりあげていざ渡渉。
あまりの水の冷たさに女性陣は断念。
ヨー君が人柱になって先に渡渉するも、かなり冷たそう。
噴泉塔を見るのが目的の一つなのでがんばって渡渉してみた。
う~~、い~~~~、あう~~~、恐ろしく冷たい~~。
足が凍りそうで苦悶の表情のままなんとか渡りきった!
これ、もし全身がこの沢にドボンしたらあっという間に体温を持っていってしまって
心臓麻痺に低体温でアウトだろうなぁ。
放射温度計で水温を測ってみると3℃であった。
さらに渡渉する川幅をレーザー距離計で確認すると12mであった。
これが20mくらいの幅だったらきびしかったかもしれないなぁ。
水の深さは自分の膝くらいであるからして、カラダの小さい女性陣となるともっと上か?
渡り終わった直後は動けず体温が戻るまでしばらくカラダが固まったくらい。
渡渉後、さらに下流へと断崖の下を100mほど歩いて行く。
上から落石があると危険なところがあった。
そしてついに噴泉塔を目の当たりに。
勢いよく温泉を吹き出していて対岸のこちらまで飛んできているくらい。
なかなかこれは珍百景だ。面白い。
さて戻りである。またまた渡渉しなければならないが、
こんどはの対岸には温泉が流れこんでいるところがあるのでそこをめがけて一目散。
またまたカラダ全体が凍りそうになる冷たさの後すぐに流れこんでいるお湯に浸かる。
ちょうど川の水と混ざりあった少しの部分でないと熱すぎるお湯なのだ。
なんとか凍りそうになった足をお湯でもどし、お昼する場所へ戻ってきた。
たまご1パック、サトウのご飯みたいなの、レトルトカレー、ハンバーグ、
いろんな湯煎ものをお湯に投入して楽しむ。
お湯の近くではカラダも温まる。
珈琲のお湯も温泉が湧き出るところのお湯を汲んで飲む。
なかなか楽しかった。
もっとゆっくり過ごしたかったがぞろぞろと団体さんなどが降りてきたので撤収。
雨が時折降ったり止んだりになってきたが帰る時でちょうどよかった。
行きは激下りだった分、登り返しはさぞキツいとおもわれたがそうでもなく、
レインウェアを着ているのもかかわらず汗をかくことはなかった。
岩間温泉元湯の野天風呂のある休憩舎まで戻ってきたところで
雨も降っていたので野天風呂に入るかどうしようか迷ったが、
ヨー君も入るというので入ることにした。
海パンを持ってきていたので、レインウェアで大事なところ隠しながら履き替えてドボン。
最高の湯加減に浸って長湯を楽しんだ。
女性陣は足湯。それでもカラダが温まって足の疲れがほぐれたとか。
湯から上がり、長い林道をひたすら歩いて駐車場へ。
行きよりも紅葉が鮮やかに見えたのでやっぱり写真タイム。たびたび足が止まった。
久しぶりの仲間と時間を気にせずまったり山歩きを楽しめて充実した一日だった。
お付き合いいただいた皆さんありがとうございました。
その他の写真は以下より。

岩間噴泉塔はココ!


GPS軌跡+山と高原地図 for iPhone















すぐ近くに無料の野天風呂がある岩間休憩舎

温泉たまご作りに使ってくださいとある元湯の出るパイプ。
放射温度計で温度を測ってみるとこの日は約64℃(放射率は0.98に設定)

いよいよここから山道に入る。(しばらく登り)


紅葉と樹氷のコントラストが綺麗だった。




どこを見回しても自然林100パーセント


向こうに絶壁が見える。

「地獄沢」とあったので少し登り返して行ってみた。

上流のほうはどうなっているのだろうか。

ちょうど湯船になった湯だまりがあった。

温度を測ってみると約40℃ いい感じ。






湧き出る温泉

湧出口のお湯の温度は約83℃

生たまごを湧出口に投入するヨー君。
あそこまで行くのに75℃のお湯の上(手前の赤茶けたところ)を渡るので命がけ?!

yossiさんが手をちょっと怪我をしてしまった。

噴泉塔を見に行くためには強烈に冷たい沢を渡渉しなければならない。(向こうに見えるはヨー君)
最新鋭のレーザー距離計で渡渉幅を測定すると「12m」あった。

崖の下を通る部分は落石がこわい。

噴泉塔
勢いよく熱湯が噴き出している。



またまた沢を渡って対岸へ戻らなければならない。
水温を測ると「3.2℃」だ。


足を温めるため、温泉と混ざる適温の場所で湯戻し。
一歩右へ行くだけで熱すぎるのだ。

渡渉にはサンダルが役だった。(
ストラップギアで留めている)

お昼の休憩場所の前には約76℃の熱湯が流れている。

最新鋭のタニタの防水キッチンタイマーを使って正確に時間を計る予定だったが
湯温100℃に対してなら使えるが75℃だと要する時間は何割増なのかわからず。。

いろんなものを湯煎しまくる。
サトウのごはんモドキが一つだけ熱湯の上を流れていったので焦った。なんとか回収。

できたて温泉たまごは最高に美味い!連続3個も食べてしまった。(塩コショウ)
1パック(10個)を量産し、残りは持ち帰り。




休憩舎まで戻ってきて野天風呂に入った。

女性陣は足湯として。

仕事とはいえ雨具を着てカラダを張ったたいへんな作業である。



紅葉がこれほどまでとは思っていませんでしたので、嬉しい誤算でした。
今まで以上にお気に入りの場所になってしまいました。