修履山~弥山の間にて ※コンデジ撮影
『今日の大峰山』 ハイビジョン(HD)撮影 (3分30秒)鉄山まではひたすら試練。
そこから先に、おとぎの世界と迷える森が待っていた。<コース>
大川口-鉄山-鉄山平-香精山-修履山-弥山-弁天の森-奥駈道出合-行者環トンネル西口-大川口※香精山と修履山はピークを確認できず。
展望ゼロ、嵐のような冷たい風、
低体温症も起こりうる寒さに、ダウンジャケット+レインウェアを着っぱなしだった。(> <)
まさか5月にこんなに寒いなんて。。
大峰のスケールは侮れない。
今日は大川口(おおこぐち)を起点に、鉄山(てっせん)を登って、
そのままバリエーションで弥山に向かい、時間と余力があれば関西最高峰の八経ヶ岳、
さらには行者環岳から大川口に下山する大周回を目論んでいたが・・・。
慣れた道をぼけ~っと運転していたら、無意識に洞川ごろごろ水に着いてしまった。(> <)
気を取り直して天川川合まで戻り、みたらい渓谷から行者環林道(R309)にて大川口へ。
そんなこんなで4時起きしたのに、登山開始は7時50分。
鉄山の取り付き部はいつもロープを張ってあるけど、何も書いてないので乗り越えている。
そこからしか登れないし。。
前に鉄山を登ったのは2010年8月のことである。
なつかしく読み返してみたら、かなりの急登+偽ピークの連続とのこと。
忘れていた延々急登。
大人のジャングルジムよろしく、手も足も使うシーンが多々あった。
最近、朝早くに山を登るのは非常に清々しくて大好きだ。
それにスタミナ十分で、急登で一気に高度を稼ぐのは多いに結構だ。たのしい。
たまに展望も良く、向こうに見える山並みのてっぺんを見るとガスがかかっている。
途中、ややこしいところで小さな山抜けがあって登山道が消失していた。
右から巻こうにも足場が悪く、直登するには直角すぎる。
結局左に回りこんでみたらすんなりクリアできた。(ちょっとした時間のロス)
そんなこなで調子よく登っていると、だんだんとガスのゾーンに入ってきて風も強まってくる。
その風がまた冷たく、いつまでたってもカラダが温まってこない。
鉄山へは東からに西に向かっての尾根歩き。
北側から吹きつける風の冷たさに耐えれなくなって、南側に避難したら風が当たらなかった。
そこではウインドブレーカーの上にレインウェアを着ることにした。
さらに登山を継続していると、空はゴーゴー唸りだしてくる。
この先に展望の良い平なところがあるが、今日のような天候では展望ゼロ。
それどころか、より天候が悪くなって嵐になりそうな様子も伺える。
あと少しで平なところというところで避難して撤退しようかどうしようかと待機。
急に明るくなって視界クリアになったりで悪くなる様子が無いので続行することにした。
平なところは展望もないので素通りし、核心部である鉄山山頂付近のエイリアンゾーン。
樹の枝が怖いほどに張りだしていて、人を飲み込まんばかり。
そんなピークをひとつ越え、二つ越え、鎖ゾーンに差し掛かったところで山抜け。
いちばんの難所?で崩れていたのでどこから通るか、通れるのか思案すると、
右側から登れそうだったのでそこから上がって崩れた部分の上を通って鎖場へ。
なんとかクリアできて鉄山山頂へ。
またまた嵐のように空が唸りだして寒い風が吹き付ける。
当たりは樹氷ができて凍っている。
軽く写真だけ撮ったらすぐにその先へと進む。
ここから未踏の今日の核心部の始まりである。
山と高原地図には破線すらないバリエーションルートなのでGPSと地図をフル活用。
地形図からは読み取れないようなごちゃごちゃしたステージで、
時おり鉄山ルンゼのほうを見下ろすような穏やかな所があったり。
上からはバラバラとエビの尻尾ような樹氷が落ちてくるわ、風は強いはで落ち着けず
先へ先へとどんどん進む。
いつからだろうか、急に穏やかな山肌となって明るく見通しの効く
快適なステージになったと思ったところがかの「鉄山平(てっせんだいら)」だった。
展望があればさぞかし独り占めの昼食スポットだったに違いない。
風はだいぶマシになったものの、あいかわらずのガスと、バラバラ落ちてくる樹氷の下で昼食。
落ちてきた樹氷が鋭利なので指を切った。
カッターナイフが落ちてくるみたいだ。
避難して撤退を検討していたり、山抜け迂回策を考えたりとロスタイムが結構あったので、
鉄山平に着いたのは登りだして2時間50分後の11時40分のことであった。
休憩中、震えが止まらなくなって、インナーにダウンジャケットを着こむ。
低体温症になる状況をプチ体験したような感じとなった。
約45分ほどの休憩の後、登山再開するも、寒くなる一方で、そこから先、下山するまで
ずっと寒く、ダウンジャケットを脱ぐことはなかった。
鉄山平を出てしばらくしてからが良かった。
アルプスか、まるでどこかの庭園を歩いているかのようなおとぎの国のようなステージが続く。
これからがいちばん良いというところで急にカメラが動作しなくなり、そのまま故障してしまった。
以降の写真は動画用のコンデジの画像となる。
とにかくものすごく楽しいステージであった。
弥山まであと2~300mというところで迷える森ゾーン。
展望が無いので弥山の目標物が見えず、GPSに頼っての歩きとなった。
ここは思いの外、脱出に時間がかかってしまった。
14時50分、ようやく弥山に到着。
小屋前に大きなテントが1張、国見八方覗のほうには2張のテントが確認、
登山客は20人くらいは居た。天河奥宮では護摩焚きが行われていて多くの登山者が居た。
弥山も冬の寒さである。
お茶タイムに暖かいコーヒーを二回も作ってカラダをあたためた。
そんなこんなで15時30分の再スタートなるが、こんな時間からだと八経ヶ岳も行者還岳周回もムリ。
行者還TN西口を目指してハイスピード下山。
16:25弁天の森
16:40奥駈道出合
17:10行者環TN西口
そこからの林道歩きはひたすら下りであるからして、折畳自転車でも持ってきて駐輪しておけば
大川口までの移動が楽チンだった。
でも、歩くことによって車では気付けないいろんなものが見え隠れ。
さらには今日登ってきた山域が見渡せ、大峰のスケールの大きさを改めて気付かされたりした。
18:20大川口着で、弥山を出てから2時間50分、行者環TN西口から70分かかって下山完了。
行動時間の長さと寒さから疲れてヘロヘロになって天ノ川温泉に直行した。
それにしても寒い一日だった。
その他の画像は以下より。


GPS軌跡(地形図版)


GPS軌跡(山と高原地図版)

大川口(おおこぐち)起点

登りはじめ。新緑まじりの展望が綺麗。

最初から急登で手も使う。(危険なところではない)

どこかで昔見た。。そう、鉄道模型のジオラマに使われる樹木と同じものだ。





嵐のような強い冷たい風に撤退も考えて大気する。

ザンギ平 ここで展望ゼロは悲しい。 たしかここにアンモナイト。。

あいかわらず暗くておどろおどろしい鉄山山頂への核心部

こんな感じで始まって・・

樹木のエイリアン・・

立木たちがこっちを見てる・・・(@@;

わなわな寄ってきた・・・襲われる!!(@@;

あっちにもこっちにも・・


ぎゃー、ついに樹の枝が巻き付いて・・・こない。

なんとか鉄山山頂に到着。展望がガスで見えない。

こんなエビの尻尾がバサバサ落ちてくる。

鉄山ルンゼ付近は少し穏やか。

落ち込みがスゴイ。。。落ち込むわぁ。

鉄山平(てっせんだいら)に到着。ガスで展望なし。ここでいちおう昼食。

その後はだいぶ穏やかなステージになるも、風が冷たく寒い。

高度をさらに上げるにつれて冬景色に。

寒いけど綺麗。。

ちょっとしたジオラマちっくなオアシス



ここでカメラのシャッターがおりないトラブル発生でデジイチの使用を打ち切り。

樹氷が綺麗。 ※ここから以降はコンデジによる撮影となる。


方向がわからなくなる迷える森へ。

地形図では平坦で歩きやすそうなのに、実際はごちゃごちゃでどっちに行けば良いのやら。ここどこ?ワタシだれ?





せめて弥山の目標物が視認できれば進みやすいのに迷走。

なんとか弥山小屋に到着。

下山時になってようやく吹っ切れてきた。

行者還(ぎょうじゃがえり)トンネルからの林道歩きは正味70分かかった。

途中、今日歩いた稜線が一望できた。
「エビの尻尾」が上から降ってくるのを経験して
ビックリしました。大峰はまだ冬のようですね!
12日の天気予報は晴れマークだったはずなのに・・・
嵐の中での周回お疲れ様でした。
デジイチは寒さにやられたのでしょうかね?